おしゃれな和室が素敵|テイスト別事例も

昔ながらの日本の様式である「和室」は、どこかほっとする懐かしい空間ですよね。しかし最近では「フローリングで生活するから和室は不要」という声も多く聞かれます。

そこでこの記事では、和室の具体的な活用事例やおしゃれな和室の事例紹介など、和室の魅力を紹介していきます。これから新築やリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

 


目次

■新築に和室は必要?活用法いろいろ
■和室のデメリット
■おしゃれな和室の事例【モダン】
■おしゃれな和室の事例【純和風】
■和室を取り入れた計画もおすすめ

 

新築に和室は必要?活用法いろいろ

最近では洋風のフローリングの住宅が一般的で、和室は家の中に1部屋あるかないか…というケースも多いです。たしかにメンテナンスに手間が掛かったり、初期費用がフローリングに比べると高めという点が敬遠されがちですよね。

 

しかし純和風な和室だけではなく、モダンでおしゃれな和室などさまざまなバリエーションも増えてきて、家に和室を作りたいというニーズが高まっています。ここでは、和室の活用法を紹介していきます。現代の暮らし方に合ったスタイルも色々あるため、ぜひ参考にしてみましょう。

 

子どもの遊びスペースに

和室に敷かれている「畳」はクッション性が高く、寝転んだり走り回って転んだりしても安全です。そのため、子どもの遊び場として最適!リビングの横など普段過ごす時間の長いスペースの横に和室を作ると、家事をしながら子供の遊ぶ様子を見守れておすすめです。

また小さい赤ちゃんがいる家庭では、おむつ替えやお昼寝の際にも和室が便利に使えるでしょう。ハイハイや寝返りなど、成長の各段階に合わせた使い方ができるのも人気のポイントです。

 

実際に、積水化学工業の住宅部門(セキスイハイム)の2016年の調査研究によると、和室を設けた割合は建て主が若いほど多かったという結果が出ています。20代が76.0%、30代が75.6%、40代が70.6%となっており、子育て世代のほうが畳を有効活用していると言えますね。

 

客間として活用

和室は普段の生活ではあまり使わないという場合でも、客間として活用できます。お客様が宿泊する場合に、和室なら布団を敷けば簡単に泊まれるスペースになりますよね。わざわざベッドを購入しなくてもよいので、来客の多い家庭では役立つでしょう。

 

敷地面積が限られている場合だと、専用の客室を設けるのが難しい場合も多いです。しかし和室であれば、普段は家族のくつろぎスペース、来客時だけ客間といったように幅広い使い方ができます。スペースを有効活用する意味でも、和室は活躍します。

 

また壁やふすまで仕切られて独立した和室であれば、さらに便利に使えます。たとえば風邪やインフルエンザに罹った場合でも、家族と隔離した状態を簡単に作れます。最近では感染症対策が取れる住宅のニーズも高まっているので、和室を療養場所として使うのもおすすめですよ、

 

座って行う家事や昼寝に

毎日の家事にはいろいろな仕事がありますが、座って行う家事も多いですよね。たとえば洗濯物を畳んだり、ちょっとした縫物をしたり、アイロンがけなどは座って行うのがやりやすいでしょう。和室ならそういった場合にも足を痛めることなく、楽に家事が行えます。

 

フローリングの洋室の場合、ソファやクッションがないと床が固くて寝転べません。しかし和室は直接座ることを基本として作られているため、ごろんと寝転びやすいのがメリットです。リビングやダイニングの横に和室があると、ちょっと寝転びたいときに気軽に使えて便利です。い草の落ち着く香りでリラックスできるので、毎日の生活が癒されそうです。

 

【関連コラム】建築家のおしゃれな「和の家」間取りアイデア|自然素材の注文住宅実例

 

和室のデメリット

和室は良いメリットの多い部屋ですが、デメリットもあります。新築やリフォームで和室を計画する際には、許容できるかどうかしっかり確認しておくようにしましょう。

 

費用が比較的高額

和室はフローリングに比べると、構成する内装材が比較的高額なのが特徴です。畳、ふすま、障子といった部材のほか、職人が手作業で塗る漆喰や土壁など、手間も費用も掛かります。

またフローリングやクロスは汚れが付いてもサッと拭き取りやすい素材ですが、障子などは汚れたらすべて張り替えが必要です。とくに小さい子どもがいる家庭では、遊んでいるうちに勢い余って障子を破ってしまった…というトラブルはよく起こります。

 

そういった場合にいちいち交換やメンテナンスをしなければならないので、初期費用だけでなく使っていく上での費用も掛かりますね。たとえば畳1枚の張り替えには8千円~2万円程度の費用が掛かり、部屋が広くなると費用もその分高額に。いつまでも美しい状態で和室を使うのであれば、ある程度のメンテナンス費用が掛かることは念頭に置いておきましょう。

 

床がへこみやすい

畳はフローリングの床に比べると、クッション性が高い分へこみやすいのがデメリットでしょう。そのため、ベッドやソファといった大型で重みのある家具を置いてしまうと跡が付きやすくなってしまいます。

ずっとその場所から動かさないのであれば問題ありませんが、模様替えの際に家具の跡が残ってしまうと見た目が良くなく、段差がつまづきの原因になってしまうことも。新築時のまま綺麗な状態を保つには、重量のある家具を置くのを避けるのがおすすめです。

 

重たい家具を避けると、タンスやクローゼットといった収納家具が置けなくなってしまいます。和室で収納スペースを作るなら、押入れなど造り付けの収納にした方がよいでしょう。また和室を広くとってしまうと、リビングやダイニングなどほかのスペースが狭くなってしまい全体のバランスが崩れてしまうこともあります。和室の計画の際には、収納スペースや広さにも考慮する必要がありますね。

 

おしゃれな和室の事例【モダン】

隣の洋室にも溶け込む和室

和室

N様邸(設計:松原正明建築設計室)

 

こちらの和室は、隣のリビングとフラットな高さで設計されており一体感の強いプランとなっています。フラットで段差がないため、移動の際につまづく危険性もありません。高齢の家族や小さいお子さんがいる家庭でも、安心して過ごせるでしょう。また段差がないことにより、ロボット掃除機も掛けやすくなるというメリットも。

 

リビングの広さがあまり取れない場合でも、和室スペースを開け放して使えば広い空間として使えます。間仕切扉も付いているため、お客様が来た時には締め切って個室にするなど幅広い使い方ができますね。

 

勾配天井がおしゃれな和室

和室

S様邸(設計:松本直子建築設計事務所)

和室の様式には、木や板の素材を使ったスタイルが多いです。木材は特有の温もり感や落ち着きがあり、幅広い年代の方に人気となっています。こちらの実例では、傾斜した勾配天鵬に板材が張られています。平天井に比べると天井が高くなり、空間が広々と見えるのが特徴ですね。昔から茶室や数寄屋和室には化粧垂木や木舞を使った化粧屋根裏天井も使われますが、それも勾配天井の一つとなります。

 

またこちらでは全体に畳を敷く従来のスタイルではなく、琉球畳が使われています。縁の無い畳で、インテリア性が高いためモダンなスタイルにもぴったり。

 

おしゃれな和室の事例【純和風】

仏間を兼ねた和室

和室

M様邸(設計:建築工房N設計 )

こちらは昔ながらの和室のスタイルで、仏壇を設置しています。和室は仏間としてぴったりのスペースで、違和感なくインテリアに馴染みますね。

 

和室をリビングの横に配置して計画すれば、普段の生活の中でお参りがしやすくなるでしょう。事例写真のように座イスなどを置くと、長時間座る場合にも楽に過ごせます。

 

天井にこだわった和室

Y様邸(設計:かしの木設計)

こちらは放射状に貼られた板張り天井が素敵な実例です。障子や土壁が使われており、和の雰囲気が感じられますね。また部屋の奥には床の間があり、掛け軸や生け花を飾るのにもおすすめです。

 

昔から床の間は日本人にとって大切な空間で、季節の花々や置物を飾ることで気持ちが安らぐ効果も。お客様を通す空間としても相応しい風格が備わるので、こちらの事例のような本格的な和室を計画するのも素敵ですね。

 

和室を取り入れた計画もおすすめ

和室は住宅の中で計画されることが少なくなってきてはいますが、さまざまな使い方ができておすすめのスペースです。使い方の用途がたくさんあるので、家に1室和室があると意外と便利に使えますよ。新築の際には、ぜひ和室もプランにいれてみてはいかがでしょうか?

 

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著者情報

かしの木建設株式会社

かしの木建設株式会社

かしの木建設株式会社は、予算や設計、コンサルタント業務を含む建築・住宅工事に50年以上の実績があります。
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【資格・許可】
千葉県知事許可 県知事許可 建築工事業(特-29)第44199号
土木・とび土木工工事業(般-29)第44199号
大工工事業(般-29)第44199号

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