土間収納の間取り計画ポイント|大きさや設置場所の工夫
最近ではアウトドアの人気に合わせて、土間収納を設ける間取りが増えています。
しかし「大きさや設置場所はどうすればいいの?」など、意外と知らない点も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、土間収納の計画のコツやおすすめのポイントについてご紹介していきます。
これから土間収納の計画をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
■土間収納とは
「土間収納」とは、土足のまま出入りできる収納スペースのことを指します。一般的には、玄関等の横に作られた空間を指すことが多いです。
土間収納では靴の脱ぎ履きをする必要が無いので、帰宅時や出かける前の準備が便利になります。
シューズクロークとしてだけでなく、アウトドア用品の収納など幅広く使えるのもメリットです。
・土間収納の大きさ|30坪なら1畳程度が目安
土間収納を設ける場合には「30坪に1畳」程度の広さが目安です。
日本の住宅の平均的な広さは「約33坪」ですが、この場合には1~1.5畳程度の広さが妥当と言えます。
もちろん2~3畳の大きさにする場合もあり、ライフスタイルや使い勝手の好みによって広さは様々です。
あくまで目安であり、実際の土間収納の大きさは住宅のデザインや設計により異なる可能性があります。
■土間収納の場所
ここでは、土間収納を間取りに取り入れる際におすすめの場所についてご紹介します。
一般的には玄関横に配置することが多いですが、それ以外にも様々なパターンがあります。
種類を知っておくことで、ご自宅に合った間取りを計画しましょう。
・玄関横
玄関横の場合、玄関から直接アクセスできるため、外出から戻った際や玄関で靴を脱ぐ前に手軽に荷物を収納できます。
靴や季節の衣類、傘などのアイテムを整理整頓でき、玄関ホールやリビングなど他のスペースが有効に使えるのもメリットです。
ただし土間は外部から近いので、湿気に注意が必要です。
そのため換気対策や消臭対策を行うことで、湿気による被害を防ぐことが求められます。
・階段下
玄関ホールに階段がある間取りの場合には、階段下スペースにも土間を広げると便利です。
階段下は無駄な空間となってしまいがちですが、土間収納を配置することで有効に活用できます。
しかし階段下の形状によって、大きな家具や荷物の配置が難しいことがあります。収納物を選ぶ際には、注意が必要です。
・勝手口横
勝手口横に配置された土間収納は、外から帰ってきた際や外出前に手軽に物をしまったり取り出したりできるため、便利なアクセスになります。
買い物帰りの食材等をキッチンにそのまま収納できることで、動線が短くなって運搬が楽です。
ただし勝手口横の土間収納は通行する場所に近いため、収納物の管理が重要です。物の出し入れが頻繁にある場合は、整理整頓に気を付けましょう。
・リビング
最近ではリビングに土間を設ける「土間リビング」の間取りが注目されています。
昔ながらの日本家屋でよくあった土間スタイルですが、「外と中の中間」としての使い方ができるのがメリットです。
玄関→土間→リビングといった配置になるため外から来たお客様も入りやすく、靴を脱がずに利用できる自然なスペースとして機能します。
・インナーテラス
インナーテラスにある土間スペースは、室内と屋外を結ぶ空間としての魅力があります。
インナーテラスには自然光を取り入れることができ、開放感が生まれます。
土間スペースで屋外とのつながりが感じられるため、リラックスできる空間になるのがメリットです。
屋外で季節ごとの変化を感じることができ、ガーデニングをすれば花や緑を楽しめます。
また、半屋外のようなアウトドア感覚で食事やくつろぎの時間を過ごせます。
ただしインナーテラスは屋外に面しているため、雨水や湿気に注意が必要です。適切な防水対策や排水設備の確保を行いましょう。
■土間収納でおすすめの間取り|使い方色々
ここでは、土間収納でおすすめの間取りの使い方をご紹介します。
一般的には玄関横で靴の収納に使われることが多いですが、多種多様な使い方も登場しています。
ライフスタイルに応じて使えるため、ぜひチェックしてみてください。
・自転車置き場
自転車は雨や泥汚れがつくことがありますが、土間収納を利用すれば汚れを室内に持ち込むことなく、室内を清潔に保てます。
また土間収納内に自転車を置いておくことで、外部からの盗難リスク低減にも繋がります。
ただし土間収納を自転車置き場として使う場合、アクセスのしやすさを考慮する必要があります。
自転車の出し入れがスムーズでなければ利便性が損なわれてしまうため、サイズに合った収納スペースを計画しましょう。
・パントリー
土間収納をパントリーとして利用すれば、非常食や保存食品、大量の食材を効果的に保管できます。
通常のパントリーよりも広い空間が確保できるため、食品や調理器具を見やすく整理するのに適しています。
特に泥付きの野菜や重いペットボトルの段ボールなど、床上に持ち込みたくない食材類の保管場所としておすすめです。
パントリーとして使う場合には、土間収納へのアクセスがしやすいことが重要です。使い勝手を確保するために、収納物の配置や取り出しのしやすさを考慮する必要があります。
・ランドリースペース
土間収納をランドリースペースとして活用する方法はあまり一般的ではありませんが、原則的には可能です。
ランドリースペースを作ることで、洗濯機や物干し場をまとめて配置できます。
土間には手洗い場を設置できるため、泥で汚れた衣類や靴をその場で予洗い出来るのがメリットです。
ただしランドリースペースでは湿気が発生しやすいため、土間収納内が湿気を帯びやすい場合は適切な対策が必要です。
■土間収納のメリット
土間収納のメリットとしては、下記3点が上げられます。
- アウトドア用品を清潔に保管できる
- 収納スペースが広くなる
- 外出の動線がスムーズになる
土間収納には、屋外から持ち込まれるアウトドア用品(靴、傘、レジャーグッズなど)を清潔に保管できます。
特に雨天時や泥汚れがついた場合、土間収納に仮置きすれば室内に持ち込まずに済みます。
土間収納は外部と内部の中間的な配置になるため、外出時に必要な物品やアウトドア用品を手軽に取り出すことができ、外出の動線がスムーズになります。
特に家の玄関や勝手口の近くに配置されていると、出入りが便利です。
■土間収納のデメリット・注意点
一方で、土間収納のデメリットにはいくつか注意が必要です。
- 湿気対策が必要
- 床が汚れやすい
- 居室面積が狭くなる
土間収納は地面との距離が近いため、湿気が溜まりやすいです。
湿気はカビや腐敗の原因となり、収納物に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため適切な湿気対策や通気対策が必要です。
また土足で出入りすることから、床が土やほこりで汚れやすくなります。収納物や床面の清潔さを維持するためには、定期的な清掃が必要です。
さらに土間収納は居室面積の一部を占めるため、室内の広さがわずかに狭く感じられる可能性があります。
こういったデメリットも考慮しつつ、使いやすい間取り計画を立てましょう。
■まとめ
土間収納は、中と外を繋ぐスペースとして人気が広がっています。
一般的には玄関に土間収納を設けることが多いですが、他にも多くのバリエーションがあります。
本記事でご紹介した方法を参考に、納得のいく住宅計画を立ててみてはいかがでしょうか?
かしの木建設にお任せください
東京・千葉でおしゃれな注文住宅を建てるなら、建築家とのコラボを得意とするかしの木建設にぜひご相談ください。施工店の立場でお客様のご要望をお伺いして、ご希望のテイストを得意とする建築家をご紹介できるのが私たちの特徴です。
ご相談から設計、施工から保証・アフターフォローまでトータルサポートいたしますので、一般的な注文住宅と変わらない手間でデザイナーズハウスを建てられます。デザイン、暮らしやすさにこだわったオリジナルハウスは、ぜひお気軽にご相談ください。