後悔しない!家族の時間が豊かになる注文住宅のリビング間取り術
リビングは、日々の会話やくつろぎの時間が生まれる空間であり、住まい全体の印象や使い勝手を大きく左右します。
注文住宅では、家族のライフスタイルに合わせて間取りや設備、内装を自由に設計できるため、暮らしやすく快適なリビング空間を実現しやすいです。
ですが、自由度が高い一方で、広さや収納、窓の配置など、細かな部分で失敗が起こりやすいのも事実です。
そこで、今回は、注文住宅のリビング計画でよくある悩みや注意点を整理し、空間設計・収納・設備・インテリアなど、実用性とデザイン性を両立するための具体的なポイントをご紹介します。
注文住宅のリビング間取り決めで、失敗しないためのポイント3つ
リビングは家の中心となる空間であり、快適な住まいづくりに欠かせません。
過ごしやすく、長く愛せるリビングを実現するためには、間取り設計の段階でしっかりと検討しておくことが重要です。
注文住宅ならではの自由な設計ができる一方で、選択肢が多くて迷いやすい場面も多いです。
そこで、リビング計画で押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
ライフスタイルに合わせたリビングの位置・階数
リビングを「1階にするか」「2階にするか」によって、暮らしやすさが変わります。
1階リビングは庭とつながりやすく、洗濯や掃除、来客対応などもしやすいです。
一方で2階リビングは、日当たりや風通しを確保しやすく、外からの視線も気になりにくいというメリットがあります。
周辺環境や土地の条件、生活スタイルに合わせて選びましょう。
リビングの広さと目安
リビングの広さの目安としては、4人家族で15〜20畳程度が快適とされています。家具を置いても圧迫感がなく、動線も確保しやすいからです。
また広さを考える上で、以下の2点に注意しましょう。
- 部屋は広すぎると冷暖房効率が落ち、掃除の手間も増える場合がある
- 狭すぎると圧迫感が生まれ、物が散らかりやすくなる
使い方や持ち物の量もふまえた上で、ちょうどよい広さを見極めることがポイントです。
リビングとキッチンやダイニングなどほかの間取りとのつながり
次にポイントとなるのは、リビングが他の空間とどのようにつながるかという点です。
生活のしやすさに直結するため、しっかり検討しましょう。
リビング、キッチン、ダイニングとのつながり
LDKをひとつながりになる空間レイアウトは、開放感があり、家族が自然に集まりやすいという特徴があります。
ただし、においや音が広がりやすい面もあるため、換気や間仕切りの工夫でバランスを取ることがポイントです。
一方で、リビングをキッチンダイニングと分けるL字型レイアウトなど一部を分離型にすると、空間ごとに雰囲気を変えたり、生活感を隠しやすくなったりするメリットがあります。
和室や畳コーナーを設ける場合
また、近年人気のある、リビングと隣接する和室や畳コーナーを設けると、多目的に使える空間が生まれます。
お子様の遊び場、来客対応、昼寝や洗濯物たたみなど、フレキシブルに活用できて便利です。
階段
家族の帰宅や外出の動きが自然とわかるようになり、コミュニケーションが取りやすくなるため、リビング内に階段を設けるレイアウトも人気です。
ただし、暖気が上に逃げやすいため、空調計画や扉の設置などで冷暖房効率を下げない工夫が必要になります。
なお来客が多いご家庭では、リビング内よりも、玄関ホールから階段につながる間取りが好まれます。
窓の配置
窓は光や風を取り入れるだけでなく、空間全体の印象や使い勝手にも影響を与えます。窓の配置は、以下のことを考慮しましょう。
明るいリビングを演出する
明るく開放的なリビングをつくるためには、窓の配置が大きく関わります。
大きな窓を南向きに設けると日差しをたっぷり取り入れられ、自然光を活かした快適な空間にできます。
ただし、直射日光が強すぎる場合には、軒やシェード、カーテンなどで調整する工夫が欠かせません。
家具とのバランス
家具のレイアウトを考慮した窓の配置も重要です。
壁の中央ではなく端に寄せた窓や、腰高の小窓、縦長の窓などを活用すると、ソファや収納棚の配置を妨げず、使い勝手がよくなります。
プライバシーを守る
視線が気になる立地では、隣家の窓との位置関係や、目線の高さをずらした窓の設置などでプライバシーを確保する方法が効果的です。
すりガラスや格子、植栽なども組み合わせて、外からの視線を和らげつつ、明るさや風通しを確保することがおすすめです。
防犯対策
防犯対策としては、窓に防犯ガラスやシャッター、補助錠などを取り入れることがおすすめです。
安全性と快適性を両立させることで、長く心地よく過ごせるリビング空間を実現しましょう。
おしゃれで機能的なリビングをつくるポイント4つ
室内の印象を左右するリビングは、内装や設備の選び方によって居心地や使い勝手が変わります。
家具や照明のレイアウトだけでなく、天井や収納、コンセントの位置まで計画しておくことで、見た目と使いやすさを両立できます。
以下にご紹介するのは、住空間としての機能性とデザイン性を向上させるために検討すべきポイントです。
天井デザインでワンランク上の空間に
天井の高さや形状を変えると、室内に立体感が生まれます。例えば、吹き抜けを設けると縦方向への広がりが増します。
ただし、天井が高くなると暖房効率が低下する可能性があるため、断熱性や空調計画との組み合わせが重要です。
吹き抜け以外にも、折り上げ天井や勾配天井を取り入れると、視線の変化が生まれ空間にアクセントがつくためおすすめです。
さらに、天井材に無垢材や木目調の素材を使用すると、素材の質感が加わり、空間の印象をやわらげるのに効果的です。
空間全体の雰囲気を整える要素として、天井の仕上げにも着目することで、インテリアとの統一感が生まれ、デザインの高いリビング空間にできます。
収納計画でスッキリとしたリビング空間を保つ
リビングには、日常的に使用する細かな物から季節ごとに使うもの、お子様のおもちゃなど多様なアイテムが集まりやすいです。
収納の種類を分けて設計することで、使う頻度や大きさに合わせた整理がしやすくなります。
具体的には、以下のように分類して計画すると、片付けやすさが向上します。
- よく使う日用品
- たまに使う季節アイテム
- 散らかりやすいお子様関連の物など
なお収納は、リビングの入口や動線の途中に配置することで、使い終えた物をすぐ戻せる位置が適しています。
壁面収納やリビング横の収納スペースを確保すると、目に見える範囲を整えやすくなるためおすすめです。
また一部の収納を「見せる収納」にすると、雑貨や植物などをディスプレイとして活用できます。
インテリアの一部として成立するように計画すると、機能性とデザイン性の両立が可能となります。
設備計画で快適さを最大化する
リビング内の設備は、テレビ、ソファ、照明、コンセントなどの配置を含まれます。
テレビとソファの距離や角度を適切に保ち、視認性や姿勢への負担が軽減することも考えましょう。
またテレビの位置は、壁掛けかテレビボードなどの台に置くかを事前に決めておくと、配線の処理やコンセントの配置が決めやすいです。
コンセントの位置の考え方
なおコンセントやスイッチの位置は、使う場面を想定して配置すると、延長コードやタップが不要になり、見た目も整いやすくおすすめです。
具体的には、ソファ周辺、テレビ裏、掃除機用の低位置、スマートフォン充電用のカウンターまわりなどが挙げられます。
照明
照明については、1種類だけでなく複数の役割を持つ「照明レイヤー」を取り入れる方法があります。
天井照明による全体照明、読書や作業に使うタスク照明、空間演出に使う間接照明などを使い分けることで、場面に応じた明るさの調整が可能です。
インテリアデザイン
リビングの印象は、床材、壁、建具などの素材や色合いによって大きく変化します。
空間のテイストを定めておくことで、家具や照明などのインテリアを選ぶ際の基準が明確になり、統一感のある仕上がりが実現しやすくなります。
また床には無垢材やフローリング、壁にはクロスや塗り壁など、選択肢がいくつもあるため、長期的な使用にも対応しやすいように、耐久性やメンテナンス性をふまえて選びましょう。
家具レイアウトのポイント
家具のレイアウトは、動線の確保と視線の抜けを意識することで、空間全体にゆとりが生まれます。
リビングの中心に配置するもの(テーブルやソファなど)と、壁際に配置する収納家具とのバランスを取り、自然な動きができるように設計することが理想的です。
インテリアコーディネートのポイント
インテリアコーディネートでは、以下の配色を基に考えましょう。
- ベースカラー(床や壁など大部分を占める色):60%
- メインカラー(家具など面積が中程度の色):30%
- アクセントカラー(クッションや小物など):10%
空間内を3色程度にまとめると、視覚的に整った印象になります。
明度や彩度のバランスをも意識すると、派手すぎず沈みすぎない空間づくりが可能です。
注文住宅のリビング計画でよくある失敗と解決策
注文住宅では、間取りや設備、収納に関する計画を見落とすと、住み始めてから不便を感じることもあります。
事前に起こりやすい失敗とその対策を知ることで、完成後の使い勝手に差が生まれますので、よくある事例をご紹介します。
よくある失敗① 収納スペースが足りない
開放的な空間を目指して収納を減らすと、片付けにくさが生じる場合があります。
収納スペースが不足すると、床や家具の上に物が集まりやすくなるのです。
収納は、見えない場所にまとめて確保する方法や、空間の一部を活用して分散配置する方法がありますので、設計段階で収納の容量と使い方を明確にしておくとがポイントです。
またライフスタイルやライフステージの変化により、物があふれやすくなることもあります。
可動棚や後から追加できる収納スペースを用意しておくと、ライフスタイルの変化に柔軟に対応が可能かです。
収納は「今」の量だけでなく、「将来の変化」に対応できる設計にすることをおすすめします。
よくある失敗② 吹き抜けやリビング階段にしなければよかった
リビングに階段や吹き抜けを設けると、上下階の空気が流れやすくなり、冷暖房の効率が下がる場合があります。
ですが、高性能の空調設備、断熱性能や間仕切りの工夫によって対策が可能です。
よくある失敗③ 窓のサイズが大きすぎた・設置数が多すぎた
採光のために窓を大きくしたり、多く設けたりした結果、家具の配置が制限されることもあるようです。
窓の高さや位置、数を調整することで、光を取り込みながら壁面の活用も可能になります。
窓を決める際は、窓の役割と家具のレイアウト計画を同時に進めると後悔しないリビング空間ができます。
よくある失敗④ コンセントの数・位置のミス
コンセントの数が足りなかったり、使いにくい場所に設置された場合、延長コードが必要になり、見た目が乱れたり掃除がしにくくなります。
テレビや掃除機、スマートフォンの充電、照明器具の使用など、日常の動きを想定してコンセントを配置しておくと、こうしたトラブルを減らすことが可能です。
またテレビ周辺の配線処理が不十分な場合、コードが露出しやすくなり、雑然とした印象を与えることもあります。
配線を壁内に通す工法や、テレビボードの裏側に収納スペースを確保する方法を検討しましょう。
家族の暮らしが豊かになるリビング実例
リビング空間の設計例を通して、住空間の機能性と美観の向上が確認できます。
以下に、実例をもとにした2パターンをご紹介します。
家族のコミュニケーションを促す開放型リビング
キッチンとダイニング、リビングが連続した間取りにより、調理中でも家内の様子が確認できる設計です。
キッチンとダイニングの仕切りには造作カウンターを使用し、視界が遮られない工夫がされています。
各エリア間に適切な距離を保つことにより、集中して作業が行える一方で、声や動きが伝わる仕組みが実現できています。
窓や家具の配置が計画的に配置され、各空間が明確な役割を持ちながらも自然な流れが生まれているため、快適性とデザイン性の両方を兼ね備えたリビングとなっているのです。
生活感を感じさせないスタイリッシュなリビング
家具の配置や収納の工夫により、見た目に整った空間が実現された実例です。
収納は壁面収納を活用し、必要な物のみを厳選してディスプレイする手法が用いられています。
また、外の景色が自然と楽しめるように、ウッドデッキや、窓が大きく配置されたスタイリッシュなリビング空間となっています。
理想のリビングで家族の時間を豊かに
リビングの配置や広さ、各空間とのつながり、採光や窓計画、さらには収納や設備など注文住宅におけるポイントについてお伝えしました。
各ポイントを参考にすることで、後悔のないリビング実現への一助となれば幸いです。
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