三角屋根の家はおしゃれ!計画のコツや事例紹介
住宅の屋根の形状でよく見かけるのが「三角屋根」です。
正面から見ると三角形に見えることからそう呼ばれますが、「切妻屋根」と呼ばれることも。
三角屋根はシンプルなデザインでありながら機能面にも優れ、メリットがたくさん!
この記事では、そんな三角屋根の家を計画する際のコツやおしゃれな事例を紹介していきます。
これから新築住宅を検討されているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
■三角屋根のメリット
■三角屋根のデメリット・注意点
■三角屋根の事例紹介
■おしゃれな三角屋根の家がおすすめ
三角屋根のメリット
ここでは、家の屋根を三角屋根にする場合の主なメリットをまとめています。
暮らしていく上で嬉しいポイントがたくさんあるので、ぜひチェックしてみましょう。
三角屋根のメリット①コストが低い
屋根には三角屋根のほか、平らな「陸屋根」、片側だけに傾斜をつけた「片流れ」、四方に傾斜をつける「寄棟」、ピラミッド型の「方形屋根」といった形状の種類があります。
それぞれにメリットや特徴がありますが、やはり一番人気なのは三角屋根です。
三角屋根は建設コストや材料費が低く抑えられるので、お値打ちに住宅が建てられるというのが大きな理由でしょう。
もっとも古くからある屋根の形状のため、施工方法がシンプルで工期も短く済みますね。
三角屋根のメリット②メンテナンスが楽
三角屋根は形状がすっきりしているため、メンテナンスが楽なのがメリットです。
一般的に屋根は、建材の接合部が傷むことで雨漏り等が起こる原因になってしまいます。
そのため複雑な形状である「方形屋根」「寄棟」といった屋根だと、面と面が接合する部分から浸水してしまうケースが多いのです。
その点三角屋根であれば、浸水するリスクを減らすことができお手入れも比較的簡単でしょう。
また寒冷地であれば数十cmの雪が降り積もることも珍しくありませんが、三角屋根なら勾配を利用して自然に雪が落ちますね。
雪の重みで屋根が傷んでしまうことも防げるため、寒い地域では屋根の傾斜を急角度にするケースが多いです。
三角屋根のメリット③空間を有効活用できる
三角屋根の家は、屋根の張り方によって空間を有効活用できるのがメリットです。
一般的な住宅であれば天井を張って四角い箱上の部屋にすることが多いですが、あえて屋根の形状を生かしてロフトを作るのも人気。
ロフトは普通の部屋のような個室ではありませんが、ある程度区切られたスペースとして使えるので意外と便利です。
屋根の形状である傾斜がそのまま生かせるため、一風変わった空間として活用できますよ。
子どもの遊び場として使ったり、大容量の収納スペースとして活用したりするなど、住む人によって使い方は様々です。
小屋裏部分はデッドスペースになりがちな空間ですが、あえてロフトや小屋裏収納として計画すれば、限られたスペースを存分に使うことができておすすめです。
三角屋根のメリット④高天井も可能
天井を張らずに屋根のスペースをそのまま生かす方法として、開放的な高天井にするアイデアも人気です。
ロフトや小屋裏といったスペースを作らないことで、3~5m程度の高い天井が実現します。
たとえば2階をリビングにすると、高い天井をそのまま生かせておすすめ。
三角屋根の上部に窓を設置すれば、上部からたっぷり光が差し込む明るいリビングに早変わりしますよ。
木造住宅であれば、梁や柱といった構造材をあえて見せる手法でグレードアップできるでしょう。
木の質感が空間を柔らかく演出してくれるので、ナチュラルで落ち着いたリビングになります。
三角屋根のデメリット・注意点
メリットがたくさんある三角屋根ですが、気を付けたほうがよいデメリットや注意点も。
ここでは、三角屋根を計画する際に失敗しやすいポイントをまとめました。
住宅計画の際には、ぜひ参考にしてみてください。
よくある外観になってしまう
三角屋根の形状はもっとも一般的なデザインのため、他の家と同じような単調な見た目になってしまいがちです。
周囲の環境に溶け込みやすく調和するのは良いポイントですが、やはり自分だけのオリジナリティのある住まいにも憧れますよね。
そこでおすすめなのが、外壁の素材や色でアクセントをつける方法です。
一般的には白い外壁がよく見られますが、あえて黒い外壁にしたり、木目を生かしたナチュラルなデザインにしたりといったパターンがおすすめですよ。
あまりに奇抜なデザインだと周囲の建物から浮いてしまいますが、カラーリングや素材で個性を出すのであれば自然におしゃれな仕上がりになります。
さらに予算に余裕があれば、大きな開口部を作ったり、小窓やドアのデザインで個性を出したりする方法も。
自分の好きなデザインを実現できるのは、注文住宅ならではのメリットと言えるでしょう。
「妻側」の劣化に注意
屋根は雨や風・ホコリなどの汚れから外壁を守ったり、紫外線による劣化を防いだりする役割があります。
三角屋根(切妻屋根)では、三角形を正面から見た側を「妻側」と呼びます。一方で妻側と直角の水平な側は「平側」と呼ばれます。
平側は屋根の庇が下りてきますが、妻側には屋根の保護がないのがデメリットでしょう。
そのため妻側は平側に比べると劣化しやすいという性質があります。
劣化を防ぐためには、太陽光や風が直接当たる方向には妻側を配置しないといった対策が必要です。
三角屋根の事例紹介
ここでは、おしゃれな三角屋根の事例を紹介していきます。
よくありがちな落ち着いたデザインだけでなく、個性的でオリジナリティのあるアイデアも!
新築計画の際にはぜひ参考にしてみてください。
三角屋根の事例①洋風でクラシックな家
こちらの事例は、クラシカルで落ち着いた雰囲気の三角屋根が素敵ですね。
建物の中央に三角屋根を配置することで、アイキャッチとしておしゃれな見た目になっています。
白い外壁の三角屋根の家はよくあるデザインですが、こちらの住宅ではブラウンのラインが印象的で、個性を感じられます。
外壁はグレーとダークブラウンのツートンカラーになっており、間にはホワイトがアクセントカラーとしてあしらわれています。
カラーを分けることで建物に表情が感じられ、スタイリッシュな雰囲気にまとまっていますね。
2階部分は三角屋根の形状を生かして、勾配天井にしています。
こちらは洗面室ですが、勾配天井にトップライト(天窓)を設けることで明るく開放的なスペースに。
自然の明るさが確保できるので、毎日の身支度もすっきりと気分よく行えそうです。
【事例詳細】T様邸(設計:手嶋保建築設計事務所 写真:有賀 傑)
三角屋根の事例②モダンな黒い外観
三角屋根の家は、どんな雰囲気の外観にも合わせやすいのがメリットです。
こちらの事例は黒い外壁にすることで、クールで洗練されたモダンな印象に仕上げています。
黒田とホコリなどの汚れが目立ちにくいというメリットもあり、メンテナンスの面でも楽ですね。
三角屋根の高くなっている部分を生かして、勾配天井の吹き抜けを作っています。
天井が斜めになることで高さがしっかりと確保できるので、あまり広くないスペースでも広々と感じられますよ。
こちらの事例のようにシーリングファンを設置すれば、空調の効きが良くなって快適に過ごせます。
三角屋根の事例③ナチュラルな木目調
こちらの事例は、木造の構造を存分に生かしたナチュラルな雰囲気となっています。
左右対称な三角屋根の形状が美しく、シンプルな中にもこだわりが感じられますね。
また内装はすべて木材になっており、木ならではの温かみが感じられます。
屋根を生かした傾斜天井なので、通常の部屋よりもかなり高く広々としているのが特徴です。
おしゃれな三角屋根の家がおすすめ
ここまで三角屋根にすることのメリットやデメリット、おしゃれな事例などを紹介してきました。
三角屋根は一般によく見られる形状ですが、外壁や窓にこだわるなど細かな箇所で個性を演出するのもおすすめですよ。
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