傾斜天井をおしゃれにする方法|事例紹介も
傾斜天井は、変化のある空間にしたい場合や高い天井を生かしたい場合におすすめの間取りです。
しかし「どんな空間になるのかイメージが付きにくい」「デメリットもあるのでは?」と疑問に思う方も多いでしょう。
そこでこの記事では、傾斜天井を計画する際のメリット・デメリットやおすすめのポイントを紹介していきます。
おしゃれな建築事例も合わせて紹介していくので、新築住宅計画の際にはぜひ参考にしてみてください。
目次
■傾斜天井とは
■傾斜天井計画のポイント
■おしゃれな傾斜天井の事例紹介
■おしゃれな傾斜天井を計画しよう
傾斜天井とは
傾斜天井は、通常の天井とは違い斜めの勾配がついた形状のことを指します。
三角屋根の形状をそのまま生かして天井を張らずに仕上げる方法や、片側だけ傾斜している「片流れ」と呼ばれる屋根でもよく見られる手法です。
一般的な天井ありの場合よりも、天井が高くなっておしゃれな印象が強まるのが特徴。
雑誌等でおしゃれなインテリアとして紹介されることも多いので、傾斜天井に憧れている方も多いですよね。
傾斜天井のメリット・デメリット
ここでは、傾斜天井ならではのメリットやデメリットを紹介していきます。
通常の天井にはない特徴もあるため、計画の際にはぜひチェックしておきましょう。
傾斜天井のメリット
傾斜天井のメリットとしては、オリジナリティのある個性的な空間になることが挙げられます。
同じ居室の中に高い天井と低い天井の部分が生まれるため、一つの空間の中で違った表情を楽しめますね。
広々とした開放的な雰囲気の中で過ごしたいときは高い天井の部分、落ち着いてゆったりと過ごしたいときには低い天井の部分といったように、気分に合わせて過ごすスペースを変えるのも面白いです。
傾斜天井のデメリット
傾斜天井は部屋の容積が増えるため広くなるのがメリットですが、逆に空調の効きという面ではデメリットになってしまいます。
エアコンを掛ける際に、通常の天井高さの部屋より余分に電気代が掛かってしまう場合も。
また天井が高いことで、照明器具や窓の位置も高くなります。そのため、窓ふきやホコリ取りといったメンテナンスの手間も掛かりがちになります。
毎日過ごす部屋だからこそ、お手入れを簡単にできるように計画することが大切です。
傾斜天井計画のポイント
ここでは、傾斜天井の計画で大切になるポイントを紹介していきます。
おしゃれになるだけでなく、メンテナンスやお手入れが楽になるコツもおすすめ!
傾斜天井にシーリングファンを設置する
シーリングファンとは、羽の付いた天井付の空調設備のことを指します。
くるくると回転する羽が涼しげで、リゾートのような雰囲気が楽しめると人気です。
また見た目がおしゃれなだけでなく、空気の攪拌という大切な役割も担っています。
暖かい空気は上部に溜まる性質がありますが、シーリングファンで攪拌することで部屋の冷暖房効率を上げられるのです。
エアコンだけで室温調整するよりも、シーリングファンを併用した方が電気代が安くなるという嬉しい効果も!
傾斜天井の照明にこだわる
通常の天井であれば、大きくて丸い「シーリングライト」と呼ばれる照明を中央に1灯設置するケースが多いですよね。
しかしせっかく傾斜天井にするのであれば、照明器具にもこだわるとぐんとおしゃれ感がUPしますよ。
ここでは、照明器具別の計画ポイントを紹介します。
傾斜天井の照明①ダウンライト
ダウンライトは、天井埋め込み型の照明器具です。器具の出っ張りがなくフラットに見えるため、天井をスッキリさせたい方におすすめ。
光が斜めに照射される「傾斜天井用ダウンライト」もあるため、真下もしっかり照らせます。
ただし天井の高い部分に取り付けてしまうと、器具交換やメンテナンスの際に足場を組む必要が出てくるため注意しましょう。
設置する際には、寿命が長くメンテナンスの手間が少ないLED照明を選ぶのがポイントですよ。
傾斜天井の照明②スポットライト
スポットライトは、本体の向きを調節できるタイプの照明器具です。
照射したい場所に向けて方向が変えられるため、傾斜天井のような変化のある空間にぴったりです。
スポットライトであれば壁面に取り付けられるため、ダウンライトのように高い場所に足場を組む必要がなくメンテナンスが楽なのも特徴。
あえて光を上向きだけに調節すれば、陰影のあるムーディーな空間に変えることも可能です。
シーンや用途に応じて、自由に光を調節したいという方におすすめとなっています。
傾斜天井の照明③ペンダントライト
ペンダントライトは、天井から吊り下げるタイプの照明器具となります。
デザイン性が高く意匠性のある器具を選べば、手軽におしゃれな空間を演出できますよ。
従来は大きめの器具1灯を吊り下げるのが主流でしたが、最近では小型の照明を複数吊るすパターンも人気。
好きなデザインを選べば、パッと目を惹く華やかな空間になります。
梁見せでおしゃれな傾斜天井に
在来工法の木造住宅は、柱や梁といった構造で建物を支えています。
天井を張れば梁などの構造材が見えなくなりますが、傾斜天井にすると全て見えるのが特徴です。
天然木の梁をあえて見せる手法や、梁にスポットライトを設置する方法など、建物によって個性を演出できるのも人気のポイント。
梁や柱が見えると邪魔なイメージがありますが、インテリアの一部としてあえて見せる手法を取るのもおすすめですよ。
おしゃれな傾斜天井の事例紹介
ここでは、傾斜天井を取り入れた実際の建築事例を紹介していきます。
それぞれテイストの違った事例など、住宅計画の際に参考にしてみてはいかがでしょうか?
高さを生かした傾斜天井リビング
こちらの事例では、高さのある空間を生かしてダイナミックな計画に。
両側の壁面は大きな開口部となっており、通常の天井高さの部屋より高い位置から光が差しこみます。
特注の窓を採用することで、建物にぴったり合ったスタイリッシュなデザインになっていますね。
こちらの部屋では、天井から吊り下げるペンダントライトで照明をまかなっています。
小ぶりな器具を複数吊り下げることにより、空間の中にリズムが感じられますね。
木目を生かしつつ、黒い外壁がスマートな印象の住宅となっています。
傾斜天井にすることで屋根の高さまで空間を活用でき、広々とした印象を演出できるでしょう。
【事例詳細】E様邸(設計:SUPPOSE DESIGN OFFICE(株))
シーリングファンがおしゃれな傾斜天井
シーリングファンを取り入れると、傾斜天井空間が華やかに引き立ちます。
事例のように照明付きのシーリングファンにすると、明るさも確保できて一石二鳥ですよ。
天井には化粧梁があしらわれており、木目の優しい雰囲気が感じられますね。
これは構造上必要な梁ではありませんが、インテリアとして人気のある手法です。
こちらの部屋はリビング・ダイニング・キッチンが一体となった大空間のため、傾斜天井のぶんも含めるとかなりの広さに。
そのため空調の効きが心配なところですが、シーリングファンで空気を攪拌させることで室温を快適に保ちます。
梁のある傾斜天井
こちらでは屋根の形状を生かし、自然な傾斜天井となっています。
白い壁に木目の梁がよく映えて、ナチュラルな和モダンな雰囲気ですね。
部屋自体の横幅はそれほど広くありませんが、傾斜天井で高さを確保することで開放的な雰囲気に。
このように建築面積がコンパクトな場合にも、傾斜天井はおすすめですよ。
おしゃれな傾斜天井を計画しよう
傾斜天井は一般の天井よりも個性的で、広々とした開放感が得られるのがメリットです。
照明器具や梁見せなどにこだわれば、自分だけの素敵な空間に。
新築をご検討されている方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
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