建築家とつくる土間リビングのくらし|写真付き建築実例【東京・千葉】
現代の新築住宅とは無縁なイメージのある土間の間取りですが、上手に取り入れるとおしゃれで便利なリビングをつくれます。
今回は建築家といっしょに作った、おしゃれな土間リビングのある新築実例をご紹介します。
土間リビングのメリット・デメリット、さらに対策も含めて詳しく解説しますので、気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
■土間リビングとはどんな間取り?
■土間リビングのある新築実例
■土間リビングのメリット
■土間リビングのデメリットと対策
■土間リビングの活用方法・ライフスタイル
■土間リビングとはどんな間取り?
土間はもともと日本建築で使われていた間取りで、外から靴のまま入れる三和土(たたき)やコンクリート床のことを指します。
昔の日本家屋では、玄関から居間の前を通り、台所まで靴のまま出入りできる土間レイアウトが一般的でした。
ライフスタイルの変化とともに見かけることが減ってしまいましたが、現代の住まいにもマッチする素敵な間取りです。
■土間リビングのある新築実例
実際に土間リビングをつくった新築住宅の写真をピックアップしました。
デザインやリビング内の動線などもチェックしてみてください。各事例の詳細ページには他の写真も掲載していますので、気になるお住まいはそちらもどうぞ♪
事例①
ひろびろとしたLDK全体を土間リビングにした、おしゃれな建築事例です。
大きな掃き出し窓でつながる土間テラスは、リビングの一部として大きな解放感を生み出しています。
他のお部屋への通路も土間で仕上げ、靴の脱ぎ履きがないシームレスな空間にしました。
【詳細ページ】⇒H様邸(設計:奥野公章建築設計室 写真:中山保寛)
事例②
南向きの掃き出し窓とつながるフラット土間は、自然を満喫できるアウトドアリビングに。
リビングの一部でありながら、土間スペースに玄関の機能も持たせる効率的な間取りです。自転車など大型のアイテムをそのまま収納できるシューズクロークもあり、靴が散らからないスッキリ空間を保てます。
■土間リビングのメリット
・汚れやキズに強い
コンクリートやタイル仕上げの土間リビングは、一般的なフローリングより防汚・防キズ性能が高い点が大きなメリットです。
土足での出入りや機械・重い荷物の移動など、キズが付きやすいシーンでも気兼ねなく使えます。
水濡れにも強いので、寒さに弱い観葉植物の冬季置き場にするのも良いですね。
・メンテナンス費用と手間が少ない
一般的なフローリングは定期的なワックス塗布や、長く使ったときの張り替え費用がかかります。
土間リビングはこうした普段のメンテナンスが不要で、耐久性も高いためリフォーム費用が掛からないのも魅力ですね。
タイル土間の場合は目地の打替えなどメンテナンスが必要になりますが、タイル自体は長く使えるため費用を抑えられます。
・オリジナリティのある空間になる
一面フローリングのリビングとくらべると、土間リビングはオリジナリティの高いおしゃれな印象が強くなります。
「珍しい=おしゃれ」ということではありませんが、ライフスタイルを反映させた自分だけのリビングは、お気に入りの一部屋になり得ます。
普通の間取りプランにピンと来るものが無いときは、選択肢の一つとして土間リビングを検討してみるといいかもしれませんね。
・庭とバリアフリー化が可能
土間リビングはお庭への窓を開けて、フラットなバリアフリー空間にすることも可能です。
お庭との一体感が生まれて、リビングに大きな解放感が出るのが魅力。天気のよい時期は掃き出し窓を開放して、お庭をアウトドアリビングとして活用できるのも素敵です。
・夏場はひんやり気持ち良い
ひんやりした感触のある土間リビングは、暑い夏場を涼しく過ごせる点もメリットの一つです。
土間に直接座ることはあまりありませんが、リビングの広い面積を土間にすると空間全体の暑さ緩和が期待できます。ワンちゃんやネコちゃんにとっては、暑さをしのぐお気に入りの場所になるかもしれません。
■土間リビングのデメリットと対策
・足元が寒い
コンクリートやタイルで仕上げる土間リビングは、冬場になると冷えを感じやすい点はデメリットです。
素足で過ごすことはないと思いますが、床下空間がないため地面からの冷気が伝わりやすくなります。
【対策】⇒床暖房や薪ストーブと組み合わせる
土間リビング自体の寒さ対策は、床暖房・薪ストーブなど輻射熱を使う暖房器具との組み合わせがおすすめです。
エアコンやファンヒーターは空気を暖めるだけなので、土間の冷たさは解消できません。床面を直接暖める床暖房や、輻射熱で間接的に温める薪ストーブを使うと、底冷えの対策に有効的です。
・横になれる場所が無い
土間リビングは基本的に土足で出入りする場所になりますので、フローリングのようにカーペットやラグで直接座ったり横になったりするのは不向きです。
リビングでリラックスしながら横になるライフスタイルの方は、全面土間にしてしまうと不便を感じるかもしれません。
【対策】⇒畳小上がりなどを活用
リビング内に横になれる場所を確保するなら、小上がりの畳コーナーをつくるのも一つの方法です。
一段上がった畳スペースは土間のホコリや汚れが入らず、気軽に横になれるスペースになります。靴のまま腰かけることもでき、椅子の代わりになるのも便利です。
・靴の脱ぎ履きが面倒
リビングと居室の出入り時に靴を脱ぎ履きしなければいけない点は、慣れるまで不便に感じるかもしれません。
玄関で靴を脱ぎ、廊下や居室を通ってリビングでまた靴を履くのは少し面倒ですよね。
【対策】⇒リビングの使い方をシミュレーションする
土間リビングをつくるときは、実際の使い方に合わせて範囲やほかの部屋との連携を考えましょう。
例えば趣味の道具整備や薪ストーブ設置場所にするなら、リビングの一部範囲を土間にするのが良いですね。食事や家族の団らんまでこなすスペースにするなら、リビング全体からキッチンまで土間にした方が靴の脱ぎ履きがなくスムーズになるでしょう。
実際の利用シーンを細かくシミュレーションしてみて、不便や不満がないレイアウトを考えることが大切です。
■土間リビングの活用方法・ライフスタイル
・趣味の道具整備
汚れやキズが気にならない土間リビングは、ロードバイク・釣り・キャンプといった趣味の道具を気兼ねなく整備できるスペースとしてピッタリ。
一人きりで没頭する趣味スペースも素敵ですが、家族との時間を両立できるリビング趣味スペースも良いですね♪
暑い夏や寒い冬も快適な環境で趣味に取り組めるのも大きなメリット。
・ペットと子供の遊び場
子供たちやペットの遊び場は床のキズが気になりますが、土間リビングなら問題ありません。汚れも気にせず思い切り遊ばせてあげることができます。
遊びの幅が広がることで、お子さんの自由な発想を妨げず成長するきっかけづくりにもなりますよ。
・薪ストーブのコミュニケーションスペース
デメリット対策でも触れましたが、土間リビングと薪ストーブは相性が良い定番の組み合わせです。
材料の薪から出る木くずやストーブの灰が落ちても気にならず、お掃除もしやすいのがメリット。ご近所の方が靴を脱がずに上がれて、気軽にお茶と会話を楽しむコミュニケーションスペースにもなります。
■まとめ:素敵な土間リビングを、建築家と考えてみませんか?
現代のライフスタイルにもマッチする土間リビングは、自分らしい家づくりを目指す方におすすめの間取りです。
ハードルが高いイメージのあるデザインですが、自由度が高い建築家との住まいづくりなら使いやすくおしゃれなお部屋をつくれます。
私たちかしの木建設は、実際の工事を行う施工店目線でお客様のご要望をお伺いし、ピッタリな建築家をご紹介しています。
デザイン方針の異なる建築家に一人ずつ会い、理想の家づくりにピッタリな人を選ぶのはなかなか大変です。私たちは多くの建築家と家づくりをした立場から、ご要望にお応えできる人物を提案しますので、お気軽にご相談ください。
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